最先端のニーズに応える高分解能精密質量 LC/MS 装置
Thermo Scientific の四重極-Orbitrap ハイブリッド質量分析計は、ターゲットおよびノンターゲットのスクリーニングと特性評価に対応します。また、幅広いサンプルタイプのアプリケーションに対応可能で、異なる装置や技術を使用しなくても、化合物の検出から定量まで実行できます。スキャン速度、高分解能、質量精度、スペクトルの質、感度の組み合わせにより、確信を持った定量が可能です。
低コストのスクリーニング
分析を拡張
さらなる多用途性
ノンターゲットメタボロミクス
プロテオームを最大限カバー
高分解能ネイティブ MS
Q Exactive 四重極-Orbitrap ハイブリッドの装置図
- RF レンズ:積層型リング電極は、イオンソースから拡散したイオンを捕捉し、収束させることで感度を高めます。電極間に大きな可変間隔を設け、ポンプ効率と堅牢性を高めます。湾曲フラタポールイオンガイドは、中性粒子と帯電したクラスターの四重極への混入を防ぎ、ノイズを低減します。
- AABG:高度なアクティブビームガイド(AABG)は、ノイズを低減してメンテナンス間隔を長くし、高フラックスイオン源に対するインテリジェントなイオンビーム管理を実現します。
- AQT 搭載の四重極質量フィルター:質量フィルターはプリカーサー選択とイオン透過を改善して、複雑なマトリックスの微量な分析対象をより正確に定量します。また、0.4 Da から全質量範囲まで、幅広いプリカーサーイオン分離幅の選択が可能です。
- Orbitrap アナライザー:Orbitrap アナライザーは、イオンの超高分解能精密質量分析(HRAM)を回転周波数の関数として提供します。これらのデータは高速フーリエ変換(FFT)を使用して質量スペクトルへと変換されます。
- HCD セル:イオンは窒素充填 C トラップからこの多極コリジョンセルへと導入され、フラグメンテーションされます。その後、HCD 電圧が上昇し、イオンは C トラップへ戻され、Orbitrap に注入されて検出されます。
Orbitrap 質量分析装置は、極めて複雑なマトリックスでも、高/超高分解能、高感度かつ高選択性のフルスキャン(および MS/MS)、質量精度と正確性(堅牢性)、使いやすさにより、一貫性と確実性の高い分析を実現します。そのしくみについて説明します。
Orbitrap ハイブリッドシステムは、さまざまな質量分解能、スキャン速度、分析モードに幅広く対応します。バイオ医薬品、法医学毒物分析、臨床およびトランスレーショナル研究、環境および食品検査の複雑なマトリックスアプリケーション中の低含量化合物のターゲットハイスループット分析の質量スペクトル分析に最適です。お客様の具体的なニーズに最適なシステムを見つけるために、下表をご参照ください。
Orbitrap ハイブリッド質量分析計には次の特長があります。
Q Exactive Orbitrap ハイブリッド質量分析計 | ||||||
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システム | Q Exactive Focus | Q Exactive | Q Exactive Plus | Q Exactive HF | Q Exactive HF-X | Q Exactive UHMR |
分析 | MS および MS/MS、定性/定量、スクリーニングと確認 | |||||
スキャン機能 | フルスキャン、AIF、SIM、PRM、vDIA | |||||
分解能(m/z 200) | 70,000 | 140,000 | 高分離能オプションなし | 240,000 | 200,000 @ m/z 400 | |
140,000 | 240,000 | |||||
高分離能オプションあり | ||||||
280,000 | 240,000 | |||||
質量精度 | 内標準法 | |||||
< 1 ppm | < 1 ppm | < 1 ppm | ||||
外標準法 | ||||||
< 3 ppm | < 5 ppm | < 3 ppm | ||||
質量範囲 | 50 ~ 3,000 | 50 ~ 6,000 | 50 ~ 6,000 | 350 ~ 80,000 m/z | ||
スキャン速度 | 最高 12 Hz | 最高 18 Hz | 最高 40 Hz | 最高 12 Hz(分解能設定 12,500 @ m/z 400) | ||
ダイナミックレンジ | 最大 5 桁 | 最大 5 桁 | ||||
極性切り替え (1 フルサイクル < 1 秒) | Yes | |||||
マルチプレキシング | 3 | 10 | 20 | 最大 10 プリカーサー/スキャン | No | |
スキャン機能 | SIM | SIM および PRM | FS、AIF、SIM、PRM、DIA、ddHCD | FS、AIF、MS/MS、pesude-MS3 | ||
解離法 | In-source CID、HCD | In-source CID、HCD | HCD および Insource trapping | |||
プロテインモード | N/A | オプション | オプション (BioPharmaオプション) | Yes | ||
費用 | $$ | $$$ | $$$$ | $$$ | ||
サンプルスループット | 低~中 | 中~高 | 中~高 | 高 | 高 |