Thermo Scientific Dionex Inuvion Core ICシステムでは、信頼性の高い基本的なイオン分析を実行しつつ、低い運用コストを維持できます。この装置では、化学的抑制や高圧オペレーションなどの特長をすべて享受できる一方、アップグレード機能を利用して、各自のニーズや予算に応じてアプリケーションを追加していくことが可能です。革新的な最新テクノロジーをベースに構築されたDionex Inuvion Core ICシステムは、生産性と稼働時間を最大化するよう設計されており、イオン分析における高品質で信頼性に優れた結果を確実にもたらします。
柔軟でアップグレード可能なシステム
この装置はDionex Inuvionプラットフォームに属しているため、分析ニーズの変化に合わせて、Dionex Inuvion CoreからDionex Inuvion(Reagent-Free IC装備/非装備型)へと簡単にアップグレードすることができます。ユーザーによる取り付けが可能なアクセサリーを装置に取り付ける場合は、数分以内に交換作業を完了して、アプリケーション機能を拡張することができます。
生産性とパフォーマンスを最大化
Dionex Inuvion Core ICシステムは、最先端のポンプテクノロジーとエレクトロニクスを採用することで、日常的な信頼性の向上を実現しています。システムの自己診断機能によって、ハードウェアや消耗品に関連した問題が検出されるため、いつでも必要なタイミングで分析を実行できます。
シンプルなユーザーエクスペリエンス
このイオンクロマトグラフィーシステムではスマートな機能駆動型エンジニアリングが採用されているため、ステップツールや追加のツールを用いることなく、必要なすべてのコンポーネント、接続、消耗品に迅速かつ簡単にアクセスできます。
迅速で簡単なセットアップ
スタートアップおよびシャットダウンのルーチンが自動化されたDionex Inuvion Core ICシステムでは、サンプル分析の準備が即座に整い、遅延やユーザーによる操作は最小限に抑えられています。シンプルなハウツービデオがソフトウェアに組み込まれているため、トレーニング時間が短縮され、セットアップとオペレーションのプロセス全体が簡素化されます。
高圧でのオペレーション
Dionex Inuvion Core ICシステムは、最大5,000 psiの圧力で動作できます。こうした圧力により、本装置は粒子サイズ4 µmのハイパフォーマンスなThermo Scientific Dionex ICカラム群をフルレンジでサポートすることができ、速度と結果の品質向上をもたらします。
クロマトグラフィーデータシステム
Dionex Inuvion Core ICシステムには、操作性に優れたThermo Scientific Chromeleonクロマトグラフィーデータシステム(CDS)が付属しています。このCDSプラットフォームでは、日常的なタスクが自動化され最適化されているため、経験の浅いユーザーであっても一貫した高品質の結果を達成できます。
以下の表は、Dionex Inuvion Core ICシステムの仕様の概要を示しています。すべての仕様が記載されているわけではありません。完全な仕様については、Dionex Inuvion Core ICシステム仕様シートをダウンロードしてください。
仕様 |
Dionex Inuvion Core ICシステム |
分析用ポンプおよび流路系 |
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タイプ |
直列デュアルピストン、マイクロプロセッサー制御、一定のストローク、可変速度 |
構成 |
化学的に不活性、メタルフリーPEEKポンプヘッドおよび流路、0~14 pHの水溶離液および逆相系溶媒に適合 |
ポンプ動作圧 |
0~35 MPa(0~5000 psi) |
流量設定範囲 |
0.00~5.00 mL/分、0.01 mL/分刻み |
流量設定精度 |
<0.1%、通常 |
流量再現性 |
<0.1%、通常 |
圧力変動 |
<1% |
溶離液On/Offバルブ |
スタンダード |
リークセンサー |
光学センサー、標準装備 |
ピストンシール洗浄(オプション) |
ポンプヘッド洗浄は、リンス液サプライに接続した場合に、連続または断続モードでの動作が可能 |
圧力アラーム限界値 |
圧力アラームを設定できる上限および下限の値 |
溶離液ボトル |
標準的なポリプロピレン製2 Lボトル、さまざまなサイズに対応 |
溶離液ボトル用の圧力調整器(オプション) |
ディスプレイ付きデジタル制御調整器によるサポート |
注入バルブ |
6ポート、2ポジションRheodyneバルブ、電子作動式 |
サポートされているカラム |
2、3、4、5 mm内径;最長250 mm分析カラム、50 mmガードカラム付き |
カラムヒーター(オプション) |
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温度調節範囲 |
10~60℃(50~140°F)、ソフトウェア内で設定可能、最低動作範囲は周囲温度プラス5℃ |
温度精度 |
± 0.5℃、センサー、キャリブレーションポイントにて(35、45℃) |
サプレッサーと制御 |
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化学再生サプレッサー |
2 mmおよび4 mmの陰イオンおよび陽イオンサプレッサー型 |
陰イオン用炭酸除去 |
Thermo Scientific Dionex CRD 200炭酸塩除去装置は水酸化物溶離液用で、Dionex CRD 300は炭酸塩溶離液用 |
ノンサプレッサークロマトグラフィー |
対応 |
サプレッサー消耗部品 |
オプションの化学サプレッサー用再生液ポンプ |
ダイナミックな抑制能力 |
陰イオン:
陽イオン:
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空隙容量 |
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電気伝導度検出器およびフローセル |
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タイプ |
マイクロプロセッサー制御のデジタルシグナルプロセッサー |
セル駆動 |
128 kHzスクエアウェーブ |
直線性 |
r2≥0.999% |
分解能 |
0.002 nS/cm |
フルスケール出力範囲 |
デジタル入力信号範囲0~18,000 µS/cm、自動レンジ、アナログ出力信号範囲0~18,000 µS/cm |
温度補償係数 |
可変、デフォルト設定は1.7%/℃(セル温度) |
温度範囲 |
室温+7℃、15~60℃ |
セル電極 |
不動態化316ステンレススチール。MSAに適合 |
セル本体 |
化学的に不活性なポリマー素材 |
セル容量 |
<1 µL |
ヒートエクスチェンジャー |
不活性、拡散の少ない編み込み配管 |
最大セル動作圧力 |
10 MPa(1,500 psi) |
データフィルター |
立ち上がり時間0~10秒、データ収集速度1~100 Hz、ユーザー選択可能 |
オートサンプラー |
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オートサンプラーを使用した自動化 |
利用可能なオートサンプラーの詳細については、ICオートサンプラーを参照 |
システムソフトウェア |
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Chromeleon CDSには、Microsoft® Windows® 10または11が必要 |
物理的仕様 |
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サイズ(高さ×幅×奥行) |
66.1 x 29.2 x 43.2 cm(26.0 x 11.5 x 17.0インチ) |
重量 |
15.3 kg(33.7 lb) |
電源要件 |
100~240 V AC、50~60 Hz(オートレンジ調節) |
動作温度 |
4~40℃(40~104°F) |
動作湿度範囲 |
相対20~80%、結露なし |
制御モード |
Chromeleon CDSソフトウェアによるフルコントロール;あるいはその代替となるTTLやリレー接点によるコントロール;リレーOUT×1、TTL OUT×2、割り当て可能な入力信号端子×2 |
USBコミュニケーションプロトコル |
USB入力×1、USB出力×3 |
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.